遺贈
遺贈とは
遺言者が遺言で相続財産を相続人や相続人以外の者に与えること。
この遺言によって遺贈を受けるものを「受遺者」といいます。
遺贈は特定遺贈と包括遺贈があります。
具体的な財産を指定し、受遺者に与える旨の遺贈。
例 甲という土地をAに遺贈する
包括遺贈
遺産の全部または一定割合を与える旨の遺贈。
例 Aに財産の3分の1を遺贈する
遺贈 ポイント
遺贈・受遺者について
法人でも可能。
胎児でも可能。
相続人以外の者でも可能。
相続人を廃除された者でも可能。
相続欠格者はなれない。
特定遺贈について
遺贈の承認や放棄することも可能。
包括遺贈について
相続人と同一の権利義務を有することになる。
他の共同相続人と遺産を共有し、遺産分割に参加できる。
受遺者が自己のために相続が開始したことを知った日から3ヵ月以内に遺贈の相続放棄・限定承認等の手続きをとらなければ、義務も承継する。
遺贈を履行する者(遺贈義務者)
原則、相続人が義務を負う。
遺言執行者がいるときは遺言執行者が義務を負う。
包括受遺者も義務を負う。
相続人のあることが明らかでない場合には相続財産管理人が義務を負う。
遺贈の効力
原則として遺言者の死亡によって遺贈の効力が生じますので、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、遺贈の効力を生じない
停止条件付遺贈で、その条件成就する前に受遺者が死亡した場合、遺贈の効力は生じない。
参考 民法
(包括遺贈及び特定遺贈)
第964条
遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。